訪問看護ステーションGifuToSmileを岐阜市で開設して1年半以上になります。
おかげさまで、さまざまな利用者様に訪問看護をご提供させて頂けるようになりました。その中で、お看取り方の訪問看護も数多く関わらさせて頂きました。余命を宣告された方が在宅に帰り自宅での生活に戻られました。
私たちにとって、お家に帰ることは日常の生活の中で当たり前になっているものかもしれません。しかし、ご病気になって帰ることができなかった方にとってはお家という居場所はとても温かく安らげる空間なのだと感じられるのだと思います。
ご家族がそばにいてくれることもとても有難いもので幸せというものを感じられるのだと思います。もちろん、お家にご家族がいなくても住み慣れ、思い出のあるお家に帰れることは、とてもココロの充足感を感じられることなのだと思います。
私たちが普段当たり前に感じていることがとても尊いものであるということを感じさせてもらっています。
ご自宅に帰り療養生活を送りながら亡くなられる方もいらっしゃいます。一方でお家に帰った安心感で、退院後すぐに亡くなられてしまう方もいらっしゃいます。
ご家族は「もう少し何かしてあげられたのでは」と自分自身を責める方もいらっしゃいます。
私は、「もっと何かしてあげられたのでは」という想いはする必要がないと思います。
・お家に帰られたことが、その方にとってとても安心と満足感を感じられたのだと思います。
・日々の療養生活でのご家族のケアに感謝と充足感を感じられていたのだと思います。
・一緒にお家で会話ができたこと、ご家族が笑って迎えてくれたことに幸せを感じられていたのだと思います。
もちろん、お家ではなく病院や施設で亡くなられた方も同様です。ここでいうご家族が友人で会ったり、病院や施設の入居者やスタッフであったりします。
幸せの定義は、状況や価値感、充足感、感謝や安心感などによって人それぞれ異なります。だからこそ、自分では「もっとこうしてあげたかった」という気持ちだったとしても相手は「充分、やってくれた」と深く感謝していることを感じます。。
ご家族が自分を責めることはないのです。あなたが思っているよりも、相手は感謝しているし満足している。
お家に帰るまで、そしてお家に帰ってからの苦労や不安など、あなたはとても相手に寄り添い、力を尽くしてきました。
あなたがやってきたことが「最善」なのです。しっかりと肯定的に客観的に捉えてください。あなたには感謝しかないはずです。
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